【佐賀大学附属図書館 展示】
大名家における源氏受容
-小城鍋島文庫蔵書から見えるもの-
期 間:平成29年12月13日(水)~12月27日(水)
場 所:附属図書館1階多目的スペース
【講演会】
日 時:平成29年12月19日(火)13:10~15:20
場 所:図書館4階会議室
小城鍋島文庫の来歴、文書資料について
伊藤 昭弘 准教授(地域学歴史文化研究センター)
小城鍋島文庫の典籍について
中尾 友香梨 准教授(全学教育機構)
【協力】
地域学歴史文化研究センター、全学教育機構、小城鍋島文庫研究会
【シンポジウム】 肥前鍋島家の文雅
2017年5月14日
【展示会】
地域の文化財群としての小城鍋島文庫蔵書
佐賀大学美術館2階 小展示室
2017年4月28日(金)~5月14日(日)※月曜休館
10:00~17:00(入館は16:30まで)
ごあいさつ
本展示会は、佐賀大学地域学歴史文化研究センターと小城鍋島文庫研究会(科学研究費基盤研究(C)「地域の文化財群としての小城鍋島藩蔵書の研究―その全貌の解明と具体例の分析」、研究代表者 中尾友香梨)が、共同で企画・開催するものです。
佐賀大学附属図書館の小城鍋島文庫は、もともと小城藩の藩主鍋島家と藩校に伝えられていた、約1,250点4,000冊に及ぶ典籍と約750点に及ぶ記録文書からなるコレクションです。典籍は歴代の藩主によって蒐集されたものが多く、蔵書印を見るかぎり、藩校のもののほかに、二代藩主直能(なおよし)、三代元武(もとたけ)、六代直員(なおかず)の長子直嵩(なおたけ)、七代直愈(なおます)のものが比較的に多いです。
特に二代の直能は、堂上歌人に和歌を学び、古今伝授を受け、天皇から和歌を賜り、自ら編纂した和歌類句集を叡覧に供するなど、京都の皇族や公家衆と親しく交わる傍ら、参勤交代で江戸に上った際には、幕府の漢学を司る林家と親密に交流し、また長崎警備の任にあたっていたことから、海外より流入する新しい情報や文物、書籍をいち早く入手し、渡来人の隠元(いんげん)禅師や朱舜水(しゅしゅんすい)などとも積極的に交わったので、その幅広い交流と豊かな学識に裏打ちされた蒐書には、学術的にも優れたものが多く含まれています。
なお、直能のこのような気風は幕末・明治維新まで代々の藩主・当主に受け継がれ、その蓄積が今日に伝わる小城鍋島文庫の蔵書群であります。和歌や漢詩文といった伝統文化においても佐賀の先進性がうかがわれるコレクションの一つであるといえます。
今回の展示会ではその一部を紹介しますが、なるべく多くの典籍を御覧いただくため、ショーケースの中に書物を展示し、解題と一部の画像を壁面に掲げました。合わせて御覧いただければ幸いです。
なお、5月14日(日)午後にはシンポジウム「肥前鍋島家の文雅」を開催する予定であり、『小城鍋島文庫蔵書解題集』(試行版)を会場にて配布する予定です。多くの方のご来場を心よりお待ちしております。
平成29年4月28日
佐賀大学地域学歴史文化研究センター
小城鍋島文庫研究会
肥前鍋島家の文雅
佐賀大学第10回地域学シンポジウム
近世期、肥前鍋島家は本藩支藩ともに藩主たちが文人大名として日本全土に聞こえた。藩主の文事は藩士たちにも及び、江戸藩邸では幕府昌平黌や徳川水戸家と、京都では宮中堂上家と親密な関係をもち、国元でも藩をあげて漢詩文や和歌といった伝統的な雅文芸が盛んに行われた。本シンポジウムでは、伝統文化の継承において近世有数の大名であった鍋島家の、文雅をめぐる諸問題について議論する。
〔期 日〕 2017年5月14日(日) 13:30~17:30
〔会 場〕 佐賀大学本庄キャンパス 教養教育大講義室
〔プログラム〕
◎講演
佐賀藩の文人文化 ― その先進性とその遺産 ―
佐賀大学 井上 敏幸
香雪・梧竹・鍋島家
佐賀大学 白石 良夫
◎薫物体験
肥前鍋島家と薫物 ― 霊元天皇勅作「黒方」と「玉椿」の香りを楽しむ ―
広島女学院大学 田中 圭子
◎パネルディスカッション
直能の和歌 ― 堂上歌人との交流と古典享受 ―
志學館大学 日高 愛子
鍋島家の藩主たちがくり広げた絢爛たる文雅の交流
佐賀大学 中尾 友香梨
直正と松根 ― 政事と文事 ―
佐賀大学 三ツ松 誠
☎お問い合わせ先
佐賀大学地域学歴史文化研究センター
〒840-8502 佐賀県佐賀市本庄町1
TEL/FAX.0952-28-8378
平成28年度「私が教えたい佐賀の歴史と文化100分集中講義」第3回
佐賀市立図書館主催、定員80名、無料
〔日時〕 2017年1月28日(土) 13:30~15:10
〔場所〕 佐賀市立図書館 2階 多目的ホール
佐賀藩第三代藩主・鍋島綱茂の文芸 ―『観頤荘記』を読む
講師 中尾 友香梨
平成28年度「私が教えたい佐賀の歴史と文化100分集中講義」第1回
佐賀市立図書館主催、定員80名、無料
〔日時〕 2016年11月19日(土)13:30~15:10
〔場所〕 佐賀市立図書館 2階 多目的ホール
漢字より古い文字? ― 神代文字論争と佐賀
講師 三ツ松 誠